ローカルでAIイラストを生成する場合に、必要となるPCのスペックについて少し語りたいと思います。
ちなみに、イラストは
1girl, solo, ponytail, ELSA, Geforce rtx 4070
のプロンプトで生成した、通称「エルザ4070」ちゃんです。
最近はオンラインサービスもおすすめかも?
私はちゃんと使ったことがないので、詳しいことは分かりませんが、最近は、オンラインのAI画像生成サービスを使った、質が非常に高い素晴らしいイラストがたくさん投稿されています。
以前はローカルで生成したイラストに比べて、画質が劣っていたんですけどね。
オンラインのサービスは、使用できるモデルや拡張機能に制限があったりしますが、高価なPCが不要で、セットアップやメンテナンスの専門的な知識も不要など、メリットも大きいです。
これからAIイラストを始めようと考えている方は、PCを買う前にオンラインサービスを試してみるのもいいかもしれません。
ハトラのPCの紹介
私がAIイラスト生成に使っているPCスペックを晒します。
何かの参考になればと思います。
ノートPC
CPU | Core i7 10870H |
メインメモリ | 32GB |
GPU | Geforce RTX 3060 Laptop (VRAM 6GB) |
AIイラストを始めたときに使っていたゲーミングノートPCです。
ゲームをするには申し分ないスペックでしたが、VRAM 6GBは、AIイラストには少なかったですね。画像生成に時間がかかる上に、メモリ不足でよく落ちました。
あと、ゲーミングノートPCは、高負荷になるとファンの音がメチャクチャうるさいです。自分で計測したわけではありませんが、50dBを超えるようです。
現在は、生成イラストの修正や、SNSやブログ記事の作成に使用しています。
デスクトップPC
CPU | Core i7 13700F |
メインメモリ | 16GB |
GPU | Geforce RTX 4070 (VRAM 12GB) |
AIイラストを続けていく上で、上記ノートPCでは不満を感じたので、AIイラスト用にデスクトップを購入しました。
このブログやSNSに投稿しているイラストは、全てこのPCで生成しています。
メインメモリが16GBと少し少な目ですが、とりあえず今のところは困っていません。
比較
ノートPC 3060 Laptop (6GB)と、デスクトップ4070(12GB)で同じ画像を生成したときの比較です。
ノートPC 2分38秒に対し、デスクトップ25秒。
VRAM 6GBだとメモリスワップが発生するため、GPUの性能以上の差が発生しました。
AIイラスト用PCについて
AIイラストのPCスペックについて、語っていきます。
GPU
AIイラストにおいて、もっとも重要なパーツです。
以下は現行の RTX 4000 シリーズのスペック一覧です。
とりあえず、VRAM 12GB以上のものを選んでおけば、画像生成や学習に困ることはないと思います。コスパ重視のRTX4060Ti 16GBか、パフォーマンス重視のRTX4090がお勧めでしょうか。
もっと予算を抑えたいならば、旧モデルの RTX 3060 (12GB) (4万円ぐらい)という選択肢もあります。
型番 | VRAM | (推奨電源容量) | 消費電力性能 (3DMark Time Spy Graphics) | (およそ) | 価格
RTX 4090 | 24GB | 450W (850W) | 36213 | 27万円 |
RTX 4080 | 16GB | 320W (750W) | 28127 | 19万円 |
RTX 4070 Ti | 12GB | 285W (700W) | 22742 | 13万円 |
RTX 4070 | 12GB | 200W (650W) | 17944 | 9万円 |
RTX 4060 Ti | 16GB | 165W (550W) | 13356 | 8万円ぐらい? |
RTX 4060 Ti | 8GB | 160W (550W) | 13473 | 6万円 |
RTX 4060 | 8GB | 115W (550W) | 10665 | 5万円 |
RTX 4060 Ti (16GB) について
AIイラストにとって、VRAMは非常に重要です。
そのため、7月に発売された RTX 4060 Ti (16GB) はとても魅力的ですが・・・発売当初は9万円ぐらいでした。高過ぎますね。ベースモデルの 4060 Ti (8GB)の1.5倍の価格で、上位モデルの4070とほぼ同じでした。
ただ、最近は価格が下がっているみたいで、購入したとの話しをX (Twitter) でチラホラと見かけます。
RTX 4090の注意点
RTX *060 や *070 といったミドルエンドを使っている人にとって、RTX 4090 は憧れで「お金があったら買い換えたい」と思っている方も多いと思います。
しかし、ミニタワーやミドルタワーのミドルエンドPCでは、RTX 4090 は使えないと考えた方がいいです。
(たまに使えるものもありますが、本当に特殊な例外です)
なぜ使えないかというと・・・
- ボードが非常に大きく、ミニタワーやミドルタワーでは入らない場合が多い
- 推奨電源 850W と非常に大きく、通常のミドルエンドのゲーミングPCでは電源が足りない。
- 発熱量が大きく、通常のミニタワーやミドルタワーでは排熱性能が足りずに熱が籠り、故障する可能性が高い。
RTX 4090 を使うには、ケースは大きくて排熱性能が高いものに、電源は大容量で高性能なものに買い替える必要があります。どちらも高価なものです。
あと、初期コストだけでなく、ランニングコストの電気代も跳ね上がります。
ボード以外にもいろいろお金がかかるので、その辺りの覚悟が必要です。
CPU
AI画像生成にCPUはほとんど使用しないため、Core i5でも問題ありません。
ただ、いくつかの理由から、GPUに見合ったそれなりのものを使うことをお勧めします。
- AIイラスト以外の用途(ゲーム、3DCG、動画編集など)の場合、CPUスペックが低いと、CPUがボトルネックになって、せっかくのGPUの性能が引き出せない。
- AIイラストにおいても、今後、CPUを使用する拡張機能やツールなどが登場する可能性が十分にある。
GPUがハイエンド (4090、4080) の場合は Core i9、ミドルエンド (4060~4070Ti) の場合はCore i7あたりがいいかと思います。
IntelのCPUを挙げましたが、AMDのCPUでも問題ありません。
メインメモリ
画像生成だけなら、とりあえず16GBで十分です。
ただし、SDXLのモデルのマージをやるなら、最低64GBが必要です。
今、私はSD1.5の独自の階層マージモデルを使用しているんですよね・・・
SDXLに移行したら、また独自のマージモデルを作りたくなると思うんです。ちょっとメモリを増設しようか考え中です。
AMD Radeonについて
AIイラストにAMDのRadeonを使うことは可能ですが、Stable Diffusion Web UIのGithubで「NVidia (recommended)」と明記されているので、ここでは触れません。
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